Linux 3.18リリース

Linux

2014年12月7日付けでリリースされた Linux 3.18についての概要とPVSCSI(Xen)について

Linux 3.18の変更点

Linux 3.17 から変わった主な点

Features Of The Linux 3.18 Kernel

PVSCSI

PVSCSI(準仮想SCSI)を使うと、SCSIを仮想マシンにパススルーできる。通常、仮想マシンにディスクとしてアタッチできるのはブロックデバイスのみなのでテープなどといった非ブロックデバイスは仮想マシンでは利用出来なかったのだが、SCSIをパススルーすることでデバイスの種類に関係なく仮想マシンから利用出来るし、SMART値の読み取りといったようなハードウェアに密接した操作も仮想マシンから行えるようになる。

このPVSCSIが富士通の貢献により Xenで利用可能になった (p.56)のはかなり昔なのだが、Xen専用にカスタマイズされた Linuxカーネルにしか PVSCSIのドライバは搭載されていなかった。今日になってようやく PVSCSIがメインラインの Linuxカーネルに取り込まれたという次第だ。

Xen Gains PVSCSI Support With Linux 3.18 Kernel

バックエンドドライバ(dom0)
フロントエンドドライバ(domU)

バックエンドドライバはXenカテゴリに、フロントエンドドライバSCSIカテゴリに分類されている。

ただ残念なことに、Xenの管理コマンドである xl がまだ PVSCSI関連の操作に対応していないようだ。古い管理コマンドである xm ではサポートされていたようなのだが、Xenの開発者は古いxmではなく新しいxlを利用するべきだと言っているし、xmが動作するためには xendという古い管理デーモンが動作している必要がありリソースの無駄なので Walbrixではもう xmを削除してしまった。Linuxのメインラインに PVSCSIが取り込まれるのに何年もかかっていたら取り込まれた頃には Xenのほうでうち捨てられてしまっていたでござるということになる。(いつか拾い直すとは思うが)

Paravirtualized SCSI

ともあれ xlコマンドがPVSCSIに対応してくれることを期待する。

Xenと電源ボタン

これは Linux 3.17からの問題なのだが、Xen配下の Linuxで電源ボタンを押してもイベントが発生しないため電源ボタンを使ってシステムのシャットダウンを行うことができないという問題がある。弊社では、オンプレミスサーバの電源はお客様がいつでも必要な時に切れるべきであると考えているのでこれは困る。(例えば身近なサーバであるNASの電源が電源ボタンを押しても切れなかったらお客様は困惑するだろうことを想像してほしい)

Linuxの drivers/acpi/button.c を 3.16のもので上書きしてみても同じだったので、枝葉のほうではなくもっと根元の問題なのだろう。だとすれば自分でこれ以上問題の絞り込みをするのは無理そうなので上記のようなツイートだけして事態を見守ることにした。(Xen固有の問題のためにカーネルが修正されるかどうかは正直わからない。Linusを始め多くのカーネル開発者は Xenではなく KVMを支持しているだろうから)

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